軽度者の福祉用具貸与「例外給付」理由書の書き方|通知の3つの状態と記載例

「この方、要介護1だけど特殊寝台が本当に必要──でも原則は対象外。どう理由書を書けばいい?」。軽度者への福祉用具貸与でつまずきやすいのが、この“例外給付”です。判断の軸になるのは、告示(利用者等告示 第31号のイ)が定める品目ごとの状態と、留意事項通知に示された3つの状態(ⅰ)〜ⅲ))。仕組みを押さえれば、迷わず書けるようになります。

そもそも「例外給付」とは

福祉用具貸与には、原則として軽度者(要支援1・2、要介護1。一部の品目は要介護2・3も含む)には給付されない品目があります。代表的なのは、車いす・車いす付属品、特殊寝台・特殊寝台付属品、床ずれ防止用具、体位変換器、認知症老人徘徊感知機器、移動用リフト、自動排泄処理装置です。

ただし、これらも一定の状態にある人には例外的に貸与が認められます。これが「例外給付」です。その“一定の状態”は、告示(利用者等告示 第31号のイ)が品目ごとに定めています(例:車いす・車いす付属品なら「日常的に歩行が困難な者」または「日常生活範囲において移動の支援が特に必要と認められる者」)。加えて、留意事項通知(老企第36号)が、医師の医学的な所見等に基づく3つの状態(ⅰ)〜ⅲ))を示しています。

通知に示された3つの状態(ⅰ)〜ⅲ))を平易に言うと

  1. ⅰ)|状態が変動しやすい者:疾病その他の原因により、状態が変動しやすく、日によって又は時間帯によって、頻繁にイに該当する者(例:パーキンソン病の治療薬によるON・OFF現象)。
  2. ⅱ)|急速に悪化する者:疾病その他の原因により、状態が急速に悪化し、短期間のうちにイに該当することが確実に見込まれる者(例:がん末期の急速な状態悪化)。
  3. ⅲ)|医学的な判断から該当する者:疾病その他の原因により、身体への重大な危険性又は症状の重篤化の回避等医学的判断からイに該当すると判断できる者(例:ぜんそく発作等による呼吸不全、心疾患による心不全、嚥下障害による誤嚥性肺炎の回避)。

ⅰ)〜ⅲ)のいずれかに該当する旨が医師の医学的な所見に基づき判断され、かつ、サービス担当者会議等を通じた適切なケアマネジメントにより福祉用具貸与が特に必要である旨が判断されている場合は、市町村が書面等確実な方法により確認することで、その要否を判断できます(留意事項通知 第二 9⑷①ウ)。括弧内の例は通知が示す例示で、例示以外の状態でも該当と判断される場合があります。理由書では、まず利用者の状態がⅰ)〜ⅲ)のどれに当てはまるかを見極め、その言葉に沿って具体的な状態を記述します。

「確認方法」を必ず添える

例外給付では、その状態を“どう確認したか”が重視されます。国の取扱いでは、確認の流れは大きく次の2段階で整理されています。

  1. 要介護認定の基本調査結果で状態像の該当が確認できる場合:基本調査結果(の写し)により確認します。
  2. 基本調査結果では判断できない状態(急速な悪化が見込まれる場合など):医師の医学的な所見(主治医意見書・診断書等)を踏まえ、サービス担当者会議等を通じた適切なケアマネジメントにより判断し、市町村(保険者)の確認を受けます。

どの流れ・方法で確認したかを理由書に明記することで、判断の裏づけが明確になります。実際に求められる確認書類・手順は保険者により異なるため、申請前に必ずご確認ください。

理由書の記載例

文例(特殊寝台・ⅱ)の状態)

本人は、原則として特殊寝台の給付対象とならない要介護度であるが、「疾病その他の原因により、状態が急速に悪化し、短期間のうちに利用者等告示第31号のイに該当することが確実に見込まれる」状態にあるため、特殊寝台の貸与が必要である。【具体的な状態】筋萎縮性側索硬化症(ALS)の進行により、下肢および体幹の随意運動が急速に低下しており、自力での起き上がりが日ごとに困難になっている。上記の状態については、医師の医学的な所見(主治医意見書)を踏まえ、サービス担当者会議等を通じた適切なケアマネジメントにより確認した。以上により、例外給付の要件に該当するものと考え、確認を依頼するものである。

ポイントは、①原則対象外であることを認めたうえで、②該当する状態(ⅰ)〜ⅲ))の言葉を引き、③具体的な状態と④確認方法をセットで示すこと。この4点がそろうと、審査する側にとって判断しやすい理由書になります。

まとめ|「該当する状態の見極め+具体的状態+確認方法」

例外給付の理由書は、告示のイや通知のⅰ)〜ⅲ)のどれに当たるかを見極め、具体的な状態と確認方法を添えるのが基本形です。品目ごとに原則対象外となる要介護度が異なる点にも気をつけましょう。

よくある質問

告示のイや通知の3つの状態(ⅰ)〜ⅲ))のどれに当たるか、どう確認すればよいですか?

主治医の意見書や、日頃の状態観察をもとに該当する状態を見極めます。判断に迷うケースは、担当のケアマネジャーや保険者(市区町村)に事前に確認するのが安全です。確認方法自体を理由書に記載しておくと、審査する側にも伝わりやすくなります。

告示のイにも、通知のⅰ)〜ⅲ)にも当てはまらない場合はどうなりますか?

例外給付の対象にはならず、原則どおり軽度者への貸与は認められません。ケアプラン全体で他の支援方法(購入・自費でのレンタル・別サービスの活用など)を、ケアマネジャーと検討することになります。

例外給付理由書の下書きを作成

対象用具・該当事由(通知の3つの状態)・確認方法を選び、具体的な状態を入力すると、理由書の下書きが生成されます。選んだ事由の言い回しはそのまま反映されます。

例外給付理由書メーカーを使う

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