住宅改修が必要な理由書の書き方|給付対象5種類と記載例

手すり1本、段差1つ。小さな改修でも、「なぜ必要か」を筋道立てて説明できないと支給につながりません。住宅改修の理由書は、利用者の状態と改修の効果を橋渡しする書類。ここでは、対象範囲の基本と、伝わる理由の組み立て方を整理します。

介護保険で給付対象となる住宅改修(5種類)

介護保険の住宅改修費は、支給限度基準額20万円(原則1〜3割は自己負担)の範囲で支給されます。給付対象となる改修は、次の5種類(およびこれらに付帯して必要となる改修)です。

  1. 手すりの取付け
  2. 段差の解消
  3. 滑りの防止及び移動の円滑化等のための床又は通路面の材料の変更
  4. 引き戸等への扉の取替え
  5. 洋式便器等への便器の取替え

理由書は誰が書く?

「住宅改修が必要な理由書」の作成者は、原則として介護支援専門員(ケアマネジャー)です。このほか、地域包括支援センターの担当職員や、福祉住環境コーディネーター、作業療法士・理学療法士等が作成者として認められる場合があります(保険者により取扱いが異なります)。

福祉用具専門相談員は作成者そのものではないことが多いものの、用具と改修の使い分けの助言や、身体状況・住環境の情報整理など、理由書づくりを支える立場で関わる場面が少なくありません。

必要な理由の3要素──状態・危険・効果

説得力のある理由書は、次の3つがそろっています。

  • 状態:どんな身体状況・困りごとがあるか(例:下肢筋力の低下で立ち座り・移動が不安定)。
  • 危険:それが特定の場所でどんな事故につながるか(例:浴槽の出入りでバランスを崩し転倒の危険)。
  • 効果:その改修で何がどう安全になるか(例:手すりの設置で立ち座りの支えができ、転倒を予防)。

文例(浴室・手すりの取付け)

本人は、浴槽の出入りの際にバランスを崩しやすく、転倒の危険がある。特に浴室・脱衣所においてこの課題が顕著であり、日常生活上の支障および事故の危険が生じている。そこで、浴室・脱衣所に「手すりの取付け」を行うことで、「排泄・入浴などの動作を自分でできるようにする」ことを目的とする。本改修により、本人の残存機能を活かした安全な動作が可能となり、在宅生活の継続に資すると考えられる。

福祉用具(貸与)との使い分けも一言添える

手すりは、工事を伴わない“貸与”の手すりで対応できる場合もあります。だからこそ理由書では、「なぜ貸与ではなく改修なのか(据え置き型では位置・強度が不足する等)」に触れると、改修の必要性がより明確になります。

まとめ|状態から改修効果までを一本の線に

対象5種類を押さえ、状態・危険・効果の3要素を一本の線でつなぐ。さらに用具との使い分けに触れれば、改修の必要性がぶれずに伝わります。

住宅改修が必要な理由の下書きを作成

改修箇所・改修内容(給付対象5種類)・身体状況・目的を選ぶと、理由の下書きが生成されます。相談員としての意見整理・情報提供にもお使いいただけます。

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